多くを学べる都会の職場

地方で育ってきた看護師でも、就職する際は都会に出て働こうというケースが多くなっています。
地元でもたくさんの求人があって職場を選べる状況があるにもかかわらず、都会の職場が選ばれているのには理由があります。
最も典型的なのが、最先端の医療を若いうちに学んで成長したいからというものです。
がんや糖尿病などのように医療の需要が非常に高まっている疾患が増えている状況があり、専門的に対応できる看護師が求められています。
専門看護師や認定看護師になることも視野に入れて基本的な素養を身につけるために、都会の大病院や大学病院で働くことを目指す人が増えているのが現状です。

一方、都会で働くのは、将来的に地元に貢献するためだと考えている看護師もいます。
特に地元の病院で実習を受けてきた人がよく考えている方針で、都会の職場でスキルやノウハウを習得して地方に持ち帰ろうと考えていることが多いです。
都会と地方での医療水準の格差が問題として指摘されることが多くなり、その橋渡し役として活躍したいと考えて都会に出ている看護師も増えているのが現状です。

地方への転職のためのキャリア形成という点でも、都会の職場には魅力があります。
地方病院としても都会の病院が持っているノウハウを手に入れたいというケースが多いため、都会での勤務経験がある看護師を積極的に採用することが増えています。
そのため、スキルやノウハウを持ち帰ろうという意思がなくとも、将来的には地元で活躍することを念頭に置いて都会に出ている人も少なくありません。